2016年9月27日

「くりでん」電車時代 その2

▲栗原電鉄M153 沢辺 1988-9

栗原電鉄は長閑な風景をひた走る典型的なローカル私鉄の風情ですが、鉱山鉄道の栄枯盛衰と共に歩んだ歴史を持つ側面もありました。

前回、1987年早春の訪問では終点・細倉に軸足を置きましたが、4度目の今回は沢辺のタブレット交換と周辺の田園風景が目当てでした。

1987年の訪問 →→ こちら
 
起点・石越には東北線石越駅と対峙して独立した駅舎があります。突込み線が1本だけのローカル私鉄らしい佇まいで、来る度にスナップしてしまう魅力がありました。
▲いずれも石越 1988-9

沢辺は交換設備と大きな駅舎を持つ中心的な駅です。
車庫がある若柳もほぼ同様ですが、列車交換はもっぱらこちらで行っていました。

▲いずれも沢辺 1988-9

ここで2時間ほど粘り、タブレット交換を狙います。沢辺地区の中心らしく、平日の昼間にも拘らずかなりの乗降客がありました。
▲いずれも沢辺 1988-9
 
沢辺の街は若干寂れているものの、酒蔵や商店もありました。
家々が途切れる辺りまで来ると、突然、広大な田園風景が現れます。
▲いずれも沢辺-津久毛 1988-9

一応の目的は達成しましたが、鶯沢周辺に行ってみることにしました。
駅を出てすぐ、細倉方に二迫川を渡る鉄橋があります。
小さい川ながら、冬に白鳥が飛来することで知られています。
▲鶯沢-駒場 1988-9

鶯沢から隣の尾松まで農道を歩くことにしました。
▲鶯沢-尾松 1988-9
 
▲尾松 1988-9
 
石越に戻り、あとは帰るだけとなりました。
遠くに機関車が見えたので近寄ってみると、本線から分断された場所にED351が置かれていました。元東武日光軌道線のED611です。
▲石越 1988-9
 
機関車は鉱山の終焉と運命を共にしましたが、うちガニ股電機・ED20形が安住の地を得た一方、ED35の方は長く放置されていたようです。その後どうなったのでしょうか。
▲若柳 1988-9

2 件のコメント:

  1. 栗原電鉄の素晴らしい時代がカラーでよく伝わってきます。
    ツートンカラーの電車が行き来する駅の情景や田園風景が素晴らしいですね。
    その後の気動車と違って電車が繊細な感じがします。

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  2. katsuさん

    ありがとうございます。
    石越駅の佇まいや津久毛付近の風景はkatsuさんが記録されたこの20年前とあまり変わらず、作品を拝見したときは驚いてしまいました。3セクになっても、変わらぬ姿のまま終焉を迎えたと思います。

    電車は戦前型と違って大人しいスタイルでしたが、この時代らしく正面2枚窓・側面バス窓で個人的に好きな車です。軽便時代からの駅舎と良く似合っていたと思います。

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